夢京都コラムColumn
【一安心】着物を着たときのトイレの使い方は?持っていると便利なアイテム
着物を着ているときは、普段と異なり動作に気をつけなくてはなりません。
いつもと同じように歩いてしまうと着崩れしてしまう可能性がありますし、ちょっとしたことで裾が汚れてしまうこともあります。
そんな着物ですから、トイレはどうしたら良いのかと不安に思う人もいるでしょう。
今回は、着物を着ているときのトイレの使い方について解説していきます。
着物でトイレに行くときは……
1日を通して着物で過ごす場合は、トイレに行くときのことを考える必要があります。
ほんの30分や1時間着物を着ているだけであればそれほど気にしなくてもよいですが、長い時間着物で過ごすときは、どうしてもトイレに行きたくなってしまうためです。
スムーズにトイレを終えるためには、着物を着る前から準備をしておく必要があります。
下着は浅めのローライズパンツを着用するのがベストです。
股上の深い下着であればあるほど、着物や襦袢をたくし上げる動きが大きくなってしまい、着崩れしやすくなるからです。
トイレに行くときに持っていると便利なアイテムを準備しておくのも◎。
特に振袖は袖が床についてしまったり、邪魔になってしまったりする可能性が高いので、着物用のクリップを用意しておくと困りません。
着物用のクリップがない場合は、洗濯バサミや大ぶりの書類クリップなどでも代用できます。
なお、クリップの挟む力が弱すぎるのも強すぎるのもNGです。
弱ければ挟んだ着物が落ちてしまいますし、強すぎると跡が残ってしまいます。
ほかにも、少し大きめのハンカチを用意もしておくと良いでしょう。
着物は裾や袖だけでなく、首元も汚れてしまう場合もあるからです。
特にファンデーションなどが襟元に付着しやすく、目立ってしまいます。
トイレでは顔を下に向ける動作が多くなるため、その際にファンデーションも付きやすくなるのです。
トイレを利用するときには首元にハンカチを巻いて、襟が汚れてしまうのを防止してください。
トイレもできる限り洋式を選ぶのもポイントの一つです。
洋式であれば、和式に比べて動作が少なく済みますし、着物を地面につけてしまう可能性も低くなります。
汚さないためには、準備とトイレ選びが必要なのです。
着物でトイレを利用するときは……
ここからは、トイレ利用前に、ハンカチ・クリップを用意しているという前提で解説します。
まずはファンデーションの付着を防止するためのハンカチを首元に巻きます。
トイレへ行き、ほかの準備を行う前に、この動作をしてください。
袖や裾をあげる際に下を向くので、そのときにファンデーションがついてしまう可能性があるためです。
はじめに襟元にハンカチを巻くことでそれを防いでくれます。
次に、クリップで袖を留めます。
クリップは留めやすいように、カバンやポーチから出して準備しておいてください。
袖は、袂を帯に留めておくと良いです。
両袖を一つにまとめて帯に挟んで留めても良いですし、片方ずつ帯に挟んで留めても問題ありません。
袖が長い着物(振袖など)であれば、3つに折って留めると良いでしょう。
袖をクリップで留めたあとは、裾を留めます。
裾は外側から着物→長襦袢→裾よけの順で左から順番に手に取っていきます。
交互に裾を持ったところで、帯か胸元のあたりまで持ち上げ、着物を筒状に捲りクリップを使い留めてください。
体の前側を留めたら、便座を開けて、腰掛ける準備をします。
後ろ側の着物の裾を、両手で裏返し腰のあたりまで捲ります。
脇に抱えるように持ち、便座に着席します。
最後まで気を抜かず!
用を足したあとは、便座の蓋を閉めてから洗浄してください。
水がはねてしまうと着物が汚れてしまいます。
また、着物の裾を先ほどの手順と逆の順番で下ろしていきます。
裾をすべて下ろしたあとは、袖を挟んでいたクリップを取りたくなりますが、クリップはまだ取らずに、個室を出てください。
手を洗うときも袖が邪魔になってしまいますから、先にクリップを外してしまうと、裾が汚れてしまう可能性があるためです。
手洗いまで終わってから、まとめていた袖を下ろし、首に巻いていたハンカチを取るようにしてください。
襟元のハンカチを取り、トイレを出る前に鏡や目視で着崩れがないか、襟元がたるんでないかをチェックします。
トイレは動作が大きくなるので、着崩れしやすくなっています。
できる限り着崩れをしないためにクリップで慎重に挟みますが、最後にしっかりと確認するのがベストです。
クリップとハンカチで安心してトイレを利用できる
必要なアイテムさえあれば、安心してトイレを利用できます。
もちろん、忘れてしまった場合は、ほかのもので代用するのも良いでしょう。
帯に挟んで袖や裾を留めたり、手で抱えたりする方法もあります。
ですが、クリップを使った方がより快適にトイレを利用できます。
普段から着物を着て出歩かない人でも、このようなアイテムを準備しておくことによって、快適に着物で過ごせるのです。
清水寺、高台寺、嵐山など京都の人気観光地に店舗があり、ホテルでの着物返却も可能です。
京都での思い出をより素敵なものにしてみませんか。