夢京都コラムColumn
和傘だけじゃない!着物と相性がいい傘特集
外せない予定がある日や、前々から計画していた旅行の日に、雨が降ってしまうことはたびたびあります。
着物を着ているときでも例外はありません。
雨が降っていても外出しなくてはならないことはありますし、多少の雨であれば厭わずに外出したいという人も多いでしょう。
雨の日は気分が落ち込みがちですが、着物に合う傘をさせば気分も上がるはずです。
今回は、着物と相性の良い傘について解説していきます。
傘の種類には何があるの?
一概に傘といっても、形状や種類はさまざまです。
長傘や折りたたみ傘といった傘の他、着物によく合う和傘などが挙げられます。
長傘と折りたたみ傘は雨の日によく利用されているもので、親骨が折りたためてコンパクトにできるのが折りたたみ傘、そうではないものが長傘に当たります。
この二つは普段からよく目にする傘でしょう。
和傘はさらに分類され、番傘・蛇の目傘・日傘・舞傘に分けられます。
番傘は、時代劇のような映像で見られる一般的な和傘です。
大きめの傘なので男性が使うような印象がありますが、男女兼用となっています。
蛇の目傘は歌舞伎の小物としても利用される傘で、描かれた柄の見た目が蛇の目に見えることから名付けられました。
番傘に比べて華やかなデザインとなっており、持ち手に藤が巻かれていたり、傘の内側に工夫を凝らして見栄えをよくしたりしているものもあります。
和傘にも日傘があります。
日傘は雨の日には利用できない傘です。
燦々と照りつける太陽光を和らげるために作られた傘なので、防水加工されておらず、雨具としての利用はできません。
見た目は美しいデザインのものが多く、蛇の目傘同様に、内側にも趣向を凝らしています。
舞踏に使われるのが、舞傘です。
日傘同様に防水加工されていない傘なので、雨具としては機能しません。
その分、デザインが美しく、目を引くものになっています。
和傘以外に着物と相性が良い傘はどのようなもの?
和傘以外であれば、必然的に長傘か折りたたみ傘になります。
どちらも洋服の際に利用することが多い傘ですから、「着物と合わないのでは?」と考える人もいるかもしれません。
ですがどちらの傘も、色や柄、デザインを着物に合わせることで、着物との相性がよくなるのです。
着物にも合わせられる傘を持っていると、いざ着物を着るときに役立ちます。
一本はぜひとも持っておきたいところです。
おすすめはやはり和風デザインや和柄です。
風流な着物と合わせてしっくりくるのは和のテイストといえるでしょう。
和風デザインといっても、鶴や亀が描かれた水墨画が取り入れられた傘を指しているのではありません。
日本に古くからある伝統的な模様が描かれた傘でも、十分に着物にマッチします。
七宝や亀甲模様、矢がすりなどもそれらに当てはまります。
傘全面に模様が描かれていなくても、一部に古風な模様が施されたデザインでも着物との相性が高まるはずです。
意外とレースでも、合わせる着物の柄やデザインによってはマッチすることがあります。
レース素材は、ショールとして着物と合わせても遜色なく、落ち着いた印象をもたらしてくれます。
同様に傘の模様としても、レースを取り入れても大人っぽさを演出できるはずです。
なかには、普段使いもできる柄が良いと考える人もいるでしょう。
そのような人には小花模様の傘がおすすめです。
落ち着いた色合いであれば、着物と相性が良く、普段使いもできます。
大ぶりの花をあしらったデザインであれば、着物の柄によっては少しうるさい印象を持ってしまう可能性もあります。
落ち着いた着物の柄で、生地の色に合わせれば問題ありませんが、少し難易度は上がってしまうでしょう。
カラフルな傘もうるさい印象になりがちなため、着物と合わせる難易度は高めです。
レトロなデザインの着物を着ているのであれば、全体的にポップな印象にすることはできますが、幼い印象になりがちです。
落ち着いたイメージを持たせたいのであれば、あまりおすすめはできません。
もちろん、ポップな雰囲気を醸し出したいのであれば、カラフルな傘や水玉模様をあしらった傘でコーディネートするのも良いでしょう。
単色の傘であれば、傘本来のデザインや素材にこだわるのも一つの手です。
例えば、取手の部分が無機質なプラスチック素材だと、現代的で軽い印象になります。
ですが少し重厚な印象を持たせてくれる木目が入ったデザインや、それに類似したものを選べば、印象が変わってきます。
その上で、着物に合わせた色の傘をさせば全体的に和テイストになるでしょう。
折りたたみ傘はなかなか合わせづらいと考えてしまいがちですが、降水確率によっては長傘や和傘を持ち歩くのをためらってしまう日もあるはずです。
そんなときに折りたたみ傘があると便利です。
折りたたみ傘であれば、柄物は使用しない方が賢明です。
長時間、雨の中を歩くのであればトータルコーディネートとして考えた方が良いかもしれません。
ですが、折りたたみ傘を短時間使う程度であればそれほど目立たたず、気にする必要はないためです。
折りたたみ傘は無難なものを選び、着物は傘との相性を考えず、季節や流行、好みなどに合わせて選びましょう。
素敵な傘で雨の日も楽しんでお出かけを
着物でお出かけする日があいにくの雨でも、着物に合う傘の柄やデザインであれば、気分をアップさせることが可能です。
事前に用意しておけば、雨の日を楽しみに待つことができるでしょう。
なお、着物レンタル店では、長傘や和傘を用意していることがほとんどです。
着物に合うものが置かれていますし、観光や旅行にやってきて、傘は持ってきていないというときでも安心です。
雨の日もぜひ楽しんで着物でお出かけをしてみてください。
清水寺、高台寺、嵐山など京都の人気観光地に店舗があり、ホテルでの着物返却も可能です。
京都での思い出をより素敵なものにしてみませんか。